海外在住者にありがちなマウンティング,なぜ起こる?【実体験も】

海外在住者にありがちなマウンティング,なぜ起こる?【実体験も】

海外在住者や帰国子女、

駐在員や駐在妻、

はたまた国際結婚をした人などなど。

海外経験がある人に対して、あなたはどんな印象を持っていますか?

  • コミュニケーションスキル堪能だよね?すぐ友達ができそう!」
  • クレイジーな人多くない?なんか破天荒そう!」
  • 強くて自立した人が多いんじゃない?」

・・・ふむふむ、確かに。

そして、そんな人たちの人間関係って、どんなだと思いますか?

個性が凄くてエキサイティングな感じ?

あながち間違っていません(笑)

でも、大事なところが抜けてます。

マウンティング。

せっかく日本を出て解放されると思いきや大間違い!

「もう!日本人同士の人間関係に疲れたーー」

っていう人、結構多いもんです。

海外での日本人コミュニティって強固だけど、息苦しいこともぶっちゃけあると思う・・・

その多くに、マウンティングが関係してると私は感じています。

実はわたし、もともと心理学や社会学を専門的に勉強していたので、

こういうのすごく興味があるところ♪

今回は、海外生活とマウンティングの関係について考えてみたことを書きます。

悲しいことに、私も経験あります。あ、バリ在住者との間ではないですよ!

バリに暮らしている人たちって、そういうところから離れてゆったりしてる人が多い気がする。

でも、その一件でよくわかった。

人間関係のつらいことやしんどいことって、本当に心がすり減らされるけど、

それが起こる理由を知れば、

「なーんだ、だからか。」ってちょっと切り離せることもあるんです。

海外経験のある人もない人も、海外進出を夢見ている人もそうでない人も、

どこか「わかるな~」って思える内容になるんじゃないかなあ。

じゃ、さっそくいってみましょー!

マウンティングが起こりがちな環境


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”海外”と一口にいっても、ひろーーい世界ですから、

「マウンティングがしんどくてしんどくて仕方がない!」って人が多い場所もあれば、

「そういえば昔学校とか会社であったかも。海外に出てからそんなの忘れた~♪」って人ばかりの場所もあります。

まずは、その違いを生むのは何か、ってことについてです!

都会・都市部

田舎よりも都会の方がマウンティングが厳しいっていうのは、日本でも同じ。

極端な例えでいうと、

沖縄の離島よりも、東京の港区とかの方がマウンティングしかけてくる人の割合が多そうじゃないですか?

・・・港区のことあんまり知らんけど(笑)

イメージの話です。港区の人ごめんなさい。

この理由は3つ。

  1. 物やお金の動きが大きいから
  2. 所得や見栄を気にする人がそもそも田舎よりも都会に出ていくから
  3. 競争相手が多くて、張り合ったり、周りに後れを取らないために気を張るから

環境が人を変えるっていうのは、本当そう。

日本にいたときはシーズンごとに服を変えて、いいって噂のコスメが欲しくなって、

”できる人”に憧れて・・・

っていうのが、こんな私の中にもなくはなかったけど、

バリに来て吹っ飛んでいきました

いや、もともとのんびりした私の性格がそっちに合っていたっていうのが正しいかも。

着飾るのは地元の人との距離感ができる感じがして嫌だし、

ていうかこの生活の中できれいに見せる必要を感じない・・・旦那よごめん(笑)

こういう部分へのこだわりが強い人の中に、マウンティングしがちな人が多い気がします。

駐在員が多い地域

海外在住者って、

  • 日系企業や有名外資系企業の駐在員
  • 現地採用
  • 自営業
  • ノマドワーカー

といろいろいて、待遇や収入が全然違うんです。それは事実。

で、ここが重要なんですが。

日本で過ごしていると、わりと自分と似たような経歴の人といっしょに居ることが多くありませんか?

そして、そういう自分に近い人のことは気になるけど、

その他の人がどんな物をもっていて、どんな生活をしているかなんて、あまり気になりませんよね?

でも。

海外に行くと、せまーい日本人コミュニティの中に、いろんなバックグラウンドを持った人がいて、

ステータスの差が露呈するんです。

それが気になる人が多い場所というのが、日系企業の駐在員が多いところ

駐在員の待遇は、他と比べてそりゃあもうずば抜けてます。

  • 収入が良くて、
  • お手伝いさんやドライバーがつくとか、
  • 自動的にいい保険に入れてもらえるとか、
  • 子どもの教育費への補助がたっぷり出るからインターナショナルスクールに通わせられるとか・・・

国や地域にもよりますが、日本にいる以上によい環境で生活できるよう配慮がされています。

それと比べて現地採用はどうしてもタフな環境を強いられるし、

自営業は日本でする以上に不安定になりがちで、自分の舵取りにすべてがかかってます。

ノマドワーカーは自由ですが、病気や災害など何かあったときに頼れるのは自分しかいません。

というところで、

  • 「現地採用?え。向こう見ずで頭の悪い人?」
  • 「うわ、駐妻だ・・・ファイブスターホテルでお茶してるプライド高いやつらでしょ?」
  • 「海外で自営業・・・怪しくない?

みたいな偏見があるんです。

こういうのは比較対象があるからできるもの。

恵まれてて守られてる駐在員の多い場所では、マウンティングが起こりがちです。

コミュニティの拘束力が強いところ

海外生活は、異動や帰国などがつきもの。

ほとんどの日本人がいつかその地を去る時が来ます。

だから、くるもの拒まず、去る者追わず的なコミュニティももちろんあります。

でも、会社や日本人会、奥様会、同好会など、、、

上下関係がびっちりあって、規律や拘束力の強いところも少なくありません。

そうなると会社の規模やその人の立場、そして夫の立場などから、嫌でも格差が出るんです

もう一つは、最初に書いた「都市部で起こりがち」というのと反しちゃうけど、

田舎の少々風通しの悪い人間関係でもしばしばマウンティングが起こります。

どうしても狭くて偏ったコミュニティになりがちなので、

カリスマ的な力を発揮する人がいたり、うわさ好きのお姉さま方が出てきたり。

  • 「奥様会は絶対参加だからね。次のお茶会はここだから。」みたいに仕切る最高権力者の奥様がいたり、
  • 「(コソコソ)あの人、たぶん現地採用よな。服ダセえし。」って話しあう駐在員がそこら中に居たり。

海外に来てまで人の顔色をうかがいながら過ごさないといけないなんて(泣)

ちなみにこれらはジャカルタ駐在中の友人から聞いた話です。

私のマウンティング受難経験

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その子は某シティに”駐在妻”として住む子でした。

学生時代の友人です。

私がバリに住み始めてから一度会いに来てくれたことがあり、私の夫ともいっしょに食事をしたことがあります。

その数か月後、今度は私が彼女に会いに行くことに。

和食居酒屋を予約してくれ、彼女がふだん一緒に飲んでいるという飲み仲間と合流し、いっしょに夕食をとりました。

たくさん飲んだ彼女は酔いが回って、気持ちよくなりすぎたんだと思います。

はなの旦那にこないだあったんだけどさぁ、こーんな顔してて!(顔を手で引っ張り歪ませる)

見た目からしてバカなんだけど、「こっちで言葉はどうしてるんですか?」って聞いたら、

「スタッフが日本語話せるからほとんど日本語で大丈夫」とか言ってて。

3年も住んでてあり得なくない!?やばいやつやん(笑)

「○○(友人の名前)さんに会ってみたくて」とか言って来たくせに、特に自分から話してくれんし、はなのほうばっかり見てるし。コミュ障!あ、だから話せないのか(笑)

なのに、それはなに聞いたら「いや、インドネシア語話せるよ」って・・・嘘つかれたの?私!?

はなの好みって、変わってるから。

ほんとわけわからんやつでやばかった!!!(爆笑)

・・・え。

もともとこの子が人を傷つける言葉を発することが少なくないことは知っていましたが、

これだけがく然としたのは初めて。

あーーーー、残念、って。

思うのは自由だけど、言わなくてもいいのにね?

ってところで、ここにマウンティングが潜んでいることを感じ取りました。

旦那が言葉ができないという風な伝え方をしたのは嘘でも謙遜でもないんです。

『まだまだ十分でない』って常に思っているからであることを知っているし、

そもそも話せなかったからとして、何なんでしょう?

どういう風に仕事やスタッフに向き合ってるかを知ってもいないのに、評価しないでいただきたい。

少なくとも、あなたよりは他人をリスペクトしてやってるよ。

彼女には私の考えを伝えて謝ってもらったけど、言った言葉は取り消せないよぅ。

マウンティングはなぜ起こる?

マウンティングする人がマウンティングしたい理由

これは簡単。

自分の価値を確かめるためです。

そのために、周りを下げないといけないと思ってるんです。

・・・おかしいですよね(笑)

そんなことしたら嫌われてむしろ尊敬してもらえなくなるのにー

こういう人たちって、言葉がきつかったり、自信満々な雰囲気を出していたりするんですが、

本当の本当はきっと、自信ないんです。

本当に自分に自信があれば比べる必要ないんですもん。

私の友達の例だとたぶん、「語学ができる自分」「語学を勉強してきた自分」に自信があるんです。

それ自体はすばらしいことだと思います。

でも、裏返せば、それ以外の自分に強いコンプレックスがあるはず。

人に攻撃的なのは、自分の弱いところを守るため。

だから、自分の武器であるポイントで勝ってることを示したかったんでしょうね。

そんな戦い、乗ってやーらない!

関係ないもん。

私は私で幸せだし、人に迷惑かけてないつもりだし、旦那のことも尊敬してる。それで十分。

・・・って心から思えるのは、

私がマウンティングフリーな毎日を送っているからなのかもしれないなあ。

大事にしたいものを大事にできる日々、本当にありがたい。

海外在住者のマウンティングの特徴

海外にいる人のことを、

  • いろんなことができる人
  • スーパーマンやスーパーウーマン

とかだと思ったりしてませんか?

これねー、違いますよ!!

実際は、むしろできないことが日々たくさんあって、劣等感と向き合う毎日なんです。

「美容院の予約とりたいけど・・・電話かあ・・・はあ。」

「えっ部屋の一部が壊れた!どうしたらいいのー!?」

みたいな小さなことから、ビザとか手続きとか、大きなことまで。

地道に失敗しながら経験を積み重ねていくしかない生活で、

自分はこんなに頑張ってきた!こんなにすごい!正しい!!

って、示したくなるのもわかります。

在住歴の長さを武器に、

力強く自分の方がよく知っているぞと圧倒してくる人も中にはいるって聞きます。

頑張ってきた自分のこれまでは認めたいけど、

謙虚な気持ちもずっと持っていなきゃね、って常々思います。

まとめ

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  • 海外では待遇や在住歴、語学力などを引き合いに出したマウンティングが起こりがち
  • 環境やコンプレックスがマウンティングを生む
  • 比べなくったっていいじゃん!あなたの大事なものはマウンティングごときで奪われたりしません!

最近、コロナに関するSNS投稿などで、

「日本ひどい」「日本人と日本政府甘すぎ」と批判する海外在住者ポストも多く見かけますが、

これもマウンティングの一面が見え隠れするものがあって悲しい。。。

いや、多くの人はそこまで意識がいってないんだろうとは思います。

どの国のやり方にだって強固なところと弱い部分はあります。

基本、何かを選ぶことは何かを捨てることにもなるから。

経済をストップしてお金が無くなったら、

困っている人を助けるお金も捻出できなくなる。

普段、個人の自由が大事にされてるから「甘さ」がある。

批判し合ったってどうせ何も生まないんだから、

助け合って励まし合って、楽しく生活しましょーよー!ね!