東南アジアだから危ない?在住者の思うバリ島の治安,犯罪.守る方法は?

東南アジアだから危ない?在住者の思うバリ島の治安,犯罪.守る方法は?

私の住むバリ島は、世界でも有数のリゾート。

観光で成り立っている場所なので、基本的に治安はいい方と思っています。

でも、日本から遊びに来てくれる私の友人含め、日本人観光客のみなさんは

「ぼったくりとかスリとか多いんでしょ・・・?」

「東南アジアって、貧しいじゃん?なんか怖い。」

と心配する人が多く、気持ちはわかるけどそう言われるとちょっぴり悲しくなってしまうのは、私がバリに自分の居場所として愛着をもっている証拠でしょう。

バリでの生活が長くなってくると、

”住んでいたところが日本だったから自動的に安全に過ごせていた”というよりも、

自分の知っている文化の中で、自分の感覚で、どういう生活をしていたら安心かを知っていたから安全だった

という方が正しいんじゃないかと思うようになってきました。

安全と言われている日本でだって悲しい事件は起こるし、

バリで過ごしていても、危険を避けたり、自分で自分を守って遭遇する可能性を下げたりすることはできます。

知っていることって、自分を守ってくれる重要なものです。

今回は、在住者の私が思う、バリの治安や犯罪などについて書いてみます!

バリ島の治安と私の知るバリの危険

 

とはいえ、たまに日本でもニュースで取り上げられますよね・・・日本人がバリで事件に巻き込まれたという話。

記憶に新しいものでは、2019年にデンパサールで居住していた日本人女性がインドネシア人(ジャワ人かな)に家宅侵入され、危害を加えられ、部屋の窓から逃げる際に大けがをした上に現金などを盗られるという痛ましい事件がありました。

起ったことは事実ですし、本当にひどいやり口なので、その女性やご家族のことを思うと胸が痛みます。

こういうことがあると連絡をくれ、心配してくれる家族や友人・知人に対して「大丈夫だよ」と簡単には言えないですが、「大丈夫」と自分自身で思えるような生活をしないとと思います。

でも、観光客としてバリに来るなら、必要以上に警戒してガッチガチになる必要はありません。

夜間一人で出歩かないとか、クラブで飲みすぎないとか、賭け事をしないとか、安すぎる宿に泊まらないとか、貴重品やカバンの身に付け方や保管に気を付けるとか、身元がよくわからない人についていかないとか、、、

そういった、海外に行く人なら気を付けるべき普通の事をしていれば、まず身の危険が生じることはないと思います。

でも、大事な物やお金を盗られないようにするためにや、女性として気を付けないといけないこともあります。

在住者である私が警戒心を発動するとき

歩いているとき

私はウォーキングやランニングが好きです。

日本では運動量の確保のためとして、自分の趣味として、よく自分の足で動いていました。

バリに着て間もない時も、心身の健康のためにできるだけ毎日外に出て歩こうと決めていました。

外出するのにタクシーは何となく慣れていなくて嫌だし、自分でバイクにも乗れなかったので、歩く以外の方法がなかったというのもあります。

早く住んでいるところがどんな所かを知って、慣れたいという意味もありました。

でも、歩くのって、人につかまりやすいんですよね

10分も歩いていると誰かに声をかけられます。ほぼ必ず。

私の故郷の田舎でも、ご近所さんには挨拶したり会うと雑談するような雰囲気はありますが、そんな感じ?

・・・いや、違うなあ~(笑)顔見知りじゃないもん。

インドネシア人はすごく人懐っこくて基本的に親切なので、そうやって私を受け入れてくれて声をかけてくれる雰囲気は素敵なんですが、

ちょっと嫌だなあと思うことももちろんあります。

まず、私が女性だからか、インドネシア人の男性がオープンだからか、声をかけて来るのは9割がた男性です。

「何で一人なの?どこ行くの?送ってあげるからバイク乗って!」

「ねー、コーヒー飲んでく?」

「結婚してるの?子どもは?(←初対面です。)」

「どこに住んでるの?家賃は?家行っていい?(←初対面です。)」

こんな感じ。

わかってます。それ以上何かあるわけでないことの方が多いでしょう(たぶん)。

でも、やっぱり自分を守るためにも、ぐーんと距離を詰めるような印象のことをされちゃうと、私の距離感で相手しなきゃと感じるのは健康な女性として自然なことだと思います。

タクシーを使う時

バイクに乗れない時、ちょっと遠出をするとき、交通手段はタクシー一択。

バリで暮らすなら必須なのが、タクシーの配車アプリ。Ubarみたいなものですね。

価格交渉や道案内の必要がなく、わりと安心して使えるので、東南アジアで幅を利かせているGrabとインドネシアの会社が作ったGojekとを多用しています。

これは、確かにすばらしいシステムなのですが、ちょっと欠点もあります。

まず一つは、電話番号の登録が必要で、番号をドライバーに知られるということ。

タクシー利用後に知らない人からメッセージがたくさん来ると思ったら、ドライバーが勝手に番号を登録して連絡してきた、みたいなことが起こるんです。

無視ですけど。

でも慣れないうちは気持ち悪いと思っちゃいます。・・・いや、ほんとは今も思ってます(笑)

もう一つは、家に帰るとき、家の場所を知られるということ。

当たり前ですけど、うーん、ちょっと嫌です。だから私は基本的にちょっと離れた場所に下ろしてもらうか、アパートの前についても部屋番号がわからないようにするかしています。

部屋番号を聞いてきたり、家に入るまで見届けようとする強者もいますが、私も負けじとアパートの周りをぐるぐる歩いたり、コンビニに行くふりをしたりしています。

両替所で換金するとき

旦那が稼いできてくれる給料分のルピア(現地のお金)で十分に生活ができるので、換金する必要はほぼない毎日なのですが、

日本から友達が遊びに来てくれた時などは両替所に行く必要があります。

が、今でも、いつも両替所に行くときはドキドキものです。

換金所で正しい額のお金が返ってこなかったという例はよく聞きます。

実際に私の旦那も被害に遭い、「目の前でスタッフが札束を数えていたのに無くなったことに気づかなかった」

と言っていました。

器用な人がいるんです。

大きめで明るいお店で、レートが良すぎなくて、監視カメラのついている換金所はわりとちゃんとしているはずですが、

きちんといくら返ってくれば正しいかを事前に計算し、

スタッフの目の前で、自分の手でお金を数えること、そして数えてからお財布にしまうまでスタッフにお金を触らせないこと、これを徹底しましょう。

ぼったくりについて

https://twitter.com/grecoffgreo/status/1119327859833589760?s=20

これは、正直、「ぼったくり」という表現を日本人は簡単に使いすぎな気がしないでもないです。

いや、わかりますよ、未だに私も多めに取られることはありますし、そのたびにもー!って思いますから。

でも、値札のついていないところで買い物をするって、交渉が基本のお店ってことです。

そういうお店を選んだのは買う側ですから、そのルール内で自分の納得いく買い物をすればいいし、納得がいかないなら利用しなければいいだけだと思うんです。

たしかに日本では一般的によく使うシステムではないけど、これはバリに限ったことではないというか、世界では普通の事というか。

欲しいと意思表示する前に値段を確認すればいいだけです(タクシーでも同じです。乗る前に確認。)。それが手間ならその必要がないところのサービスを受けるという選択肢もあります。

でも、だいたいはうまく交渉すれば、価格が表示されているところよりも安くなるんですけどね。

スーパーよりは断然安くなることが多い。

基本的に、その国に行くことを選んだのは自分、そのお店で買うことも決めたのも自分。

その結末を防げなかったのも自分。誰かのせいにしてもしょうがないので、ちょっとした失敗は次に向けてのいい経験くらいに思わないと海外生活も海外旅行もやってけません。

どんなときに日本人が被害に遭うか

ここまでの話と少し繋がるんですが、私は、誰かを頼ろうと思ったり、愛想を振りまいたスキに被害遭遇率が急上昇するんじゃないかなと思います。

インドネシア人は、基本的に外国人に対して親切です。そこに住む者としてのプライドみたいなものもあるので、自分の好きなこの国のことをよく思われたいという気持ちがそうさせているんだと私は勝手に思っています。

ただ、「人のために良きことをするのは自分のため」「困っている人を助けてあげたい」的な、思慮深く心の深いところからくる親切心というよりかは、

もうちょい表面的な親切さの人も多いかもしれません。

「良いことをしてるおれ、かっけー!」「ほら、こんなこともしてあげちゃうよ、どや!」みたいな感じを受けることも(笑)

例えば、行きたいスーパーまでの道を尋ねたら「ついておいでよ」と超親切に案内してくれたと思ったのに、

目的と全然違う焼き鳥やに連れていかれ、

「これで晩ごはん必要ないね!ここの焼き鳥やでいいよね!おいしいから。(お店の人に)ねー、この子に私のとっておきを教えてあげちゃったー!へへへ。」

みたいな。実話ですよ(笑)

あ、お間違いなく!

決してディスりたいわけじゃないです、私はそんな彼らが愛らしいと思っています(笑)

そういったパーソナリティの違いプラス、、、ちょっと文化が違うことを念頭に置いとかないといけません。ここ大事。

人懐っこくて距離感がすぐに縮まるインドネシア人だけれど、実際は家族や地域との結びつきがダントツで大事で、その他とは実は私たちには気づきづらい、強固な壁が用意されているもんなのです。

要するに、家族のためなら他人が不利益を被ってもいたしかたない、という考えが日本よりは強い傾向があるのです。

だから、自分に向けられた親切心に心を開き、簡単に頼ろうとすると、

親切心がいつの間にか「この人はスキがあるな」ってことになっちゃって、物がなくなったり、熱烈な愛情表現(?というか、もはやセクハラなことも)をされちゃったりするんです。。。

これは、本当に起こってしまうと悲しい。

信頼しかけた人から、不誠実を返されてショックを受けた経験、私もありますが、そういうことをしちゃう相手は、そんなこときっと大きく受け止めていません。残念なことに。

日本人だからってみんな安心というわけじゃない

海外経験や海外旅行が少しでもある方なら同意してくれると思いますが、日本語を話せて意思疎通できるのは、本当にそれだけですごーく安心しちゃう要素です。

日本にいたときよりも人間関係の幅が狭まりがちな海外では、日本人だというだけでも、見つけると心を開きたくなります。

でも正直なところ、バリに来る日本人、在住の日本人でも、なんとなく「ちょっと友達にはなれないかな・・・」と警戒モードになることも実はあります。

インドネシア人だから警戒する、日本人や日本語を話す人なら安心、という考えでいると、痛い目にあう可能性は高いだろうなと言うのが本音です。

「えらそーに、お前は何様だ!」っていうご指摘は受け止めます・・・。

が、自分や家族を守るためにどうしても反射的にどこか構えちゃうんです。

そしてきっとそんな時は相手の方も、「こいつとは合わないな」と少なからず感じているんだろうと思います。

日本で過ごしていると、出会う人は限られてきます。

仕事も、趣味も、学校も、やっぱり同じところを選択した人というのはそれだけで似た部分がある人でしょうし、同じ地域に住んでいたり似た環境で育ってきたりすると、なんとなくでも「この人はこういう考えの持ち主だな」とわかってきたりします。

親切に話しかけてくる日本人が実は詐欺まがいのことをしている人だった、的なことは実際あるんです。

安全に楽しむということ

どこに住んでいても、どこに旅行に行っても、行動範囲が広がれば広がるほどリスクは大きくなります。

だからと言って、したいことができずに貝のように閉じこもっていてはもったいない。

そんなに怖がらなくても、できる対策さえしっかりすれば海外生活も海外旅行も楽しめます。

では、私がどんなことに気を付けているのかをご紹介しましょう!

ホテルでセーフティーボックスを使う

旅行中、パスポートや身に付ける必要のないお金は、セーフティボックスに入れておきましょう。

観光や外出する際は、できるだけ荷物の量を減らして最低限のものを持ち歩くこと。

また、目を離したりどこかに置いたままにするタイミングがあるものは、盗られてもしかたがないと思うか、

盗られないだろうというものだけにしてください。

外出先からホテルに戻ってきたら、ちょっと面倒ですが、またセーフティボックスを開けて確認し、持ち歩いていた貴重品をしまいます。

ホテルスタッフが物を取るということも、残念なことになくはありません。

ちょっと部屋から出ていた間とか、昼寝していた間なんかに盗られるなんてことがないように、予防しておきましょう。

貴重品はボディバッグに入れて持ち歩く

私はいつも、スマホとお金だけが入る小さなボディバックを持ち歩いています。

大きいバッグにすると外したくなることを知っているからです。

それ以上に荷物がある場合も、そのバッグ+リュックとか、+ショルダーバッグとかにしています。

「この人はちゃんと注意してる人なんだな」

というのが見てわかるだけでも、盗みを防ぐ効果があるんじゃないかと個人的には思っています。

ご近所さんとの関係

これは、中長期滞在をする方には大事にしてほしいところです。

そんなにべったり仲良くしろというわけではないですが、顔見知りになって挨拶をにこやかに交わすくらいの関係にはなっておくべきです。

そうすれば、もし家で何かあったときには頼れるし、見知らぬ人が家の周りをうろうろしていれば気づくことができます。

まとめ

  • バリの治安は世界的に見て悪くはないが、外国人として十分な防止策は練るべき
  • ポイントをおさえて犯罪予防をしておけば、楽しんで過ごせるはず!
  • 人との距離感って、、本当に大事

せっかくのすばらしい海外経験も、たった一つの嫌な経験で台無しになっちゃいます。

観光名所もたくさんで、にこにこかわいらしいインドネシア人のいるバリの良さを感じるためにも、自分の身を自分で守りましょう。